私の実家は、自動車で1時間ほど離れた、目の前に美しい海が広がる、自然たっぷりの素敵な場所にあります。
ただし、信号機もなければ、お店屋さんもない、年老いて生活していくには、ちょっと(?)いや、かなり不便な所です。
父は88歳、母は83歳。
今は、人生100年時代で、実際に100歳以上の方が周りにもチラホラいらっしゃいますので、まだまだ元気に生きて欲しいです。
母は、若い頃から膝に痛みを抱えていましたが、4年前に家の前で転んで、左足の大腿骨を骨折しました。
それをきっかけに、現在は、ほぼ寝たきり(立ち上がる手伝いをすれば、排泄は一人でできます)の生活をしています。
なので、家事全般と母の世話を、全部父がしています。
離れに住む長男がいますが、仕事をしているため、生活の手伝いはほとんどできない状態です。
それでも、いざという時は休暇を取ってくれて、両親の助けになってくれています。
父は、本当によくやっています。
何だか、上から目線の言い方になってしまうのが嫌な感じですが、この言葉でしか表現ができません。
母は、とにかくわがままで(父に甘えているところもあるのだと思いますが)、昼夜問わず父を振り回しています。
高齢の父は、体力的にも精神的にも、とても厳しいはずですが、家事をこなしながら、母のわがままも尊重しつつ、世話をしています。
毎日毎日、来る日も来る日もですよ。
私は、父がバテてしまうのではないか心配でなりません。
父がダウンしてしまったら、母の面倒は誰も見てあげられません。
私だって、住宅ローンがあるし、仕事を辞められないし…施設に入るしか、道はなくなります。
母は、施設を嫌がります。
デイサービスにも、行ったことがないくらいです。
大腿骨を骨折した際に、半年ほど、手術やリハビリで入院しましたが、こんなにわがままでありながら、他人には気を使うし、他人のことや自分のとった言動を気にするタイプで、最後まで病院に馴染むことができませんでした。(好んで馴染む人もいないと思いますが…)
また、長期間入院をしたことで、認知症が進んでしまったり、めっきり老け込んでしまったということもあります。
そんなことがあったので、父も出来る限り、自宅で介護をしようと思っているのでしょう。
それに、施設に入所したら、寝たきりになるのも早いだろうし、認知症も更に進んで弱っていくだろうし、もう自宅へは戻れないというのも分かっているからだと思います。
母方の祖母が、そうでしたから。
母のことを思うと私も同感ですが、負担がかかるのは父なので、とても複雑な心境です。
だから、私は応援するしかないし、出来る限りのことをするしかないのです。
以前は、毎日、母から電話がありましたが、今は、父と連絡をとることが多くなりました。
父も耳が遠くなり、電話で話が通じないことも、しばしばですが…。
だから、なるべく休日は実家へ帰ることにしています。
コロナの感染者が増え、父も私も、予防接種を一度しか受けていない母への感染を心配し、会うことをためらいますが、それ以上に、両親と会う時間が尊くて勝ってしまいます。
父も、同じ気持ちなのでしょう。
緊急事態宣言になった当時は、1〜2年くらい、父から「帰って来るな」と言われ、全く両親と会えない日々がありました。
そのため、このまま一生会えずに終わるのかな…と寂しい気持ちになっていたこともありました。
それを考えると、今は、ためらいながらも揺らいでしまうほど、老いたせいなのか、日々の生活に疲れているのか、父が気弱になっているように感じます。
もちろん、母が電話ではもう、まともに会話ができず、私に会いたがっていることも、会わせたいという大きな要因になっているのだろうと思います。
とにかく、今の父にとっての一番は母で、母の面倒を見ることが、父の生きがいになっていることは間違いありません。
私は、全力で応援するよ!
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